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FRBが利上げを示唆する中、雇用統計は減少傾向を示す。

米国連邦準備委員会 (FRB) が利上げを決定した点、雇用統計での予想を大幅に下回った点、コロナウィルス亜種オミクロン株による感染者数増加が世界中を席巻している事から、市場では大幅なボラタリティーを記録しています。

米国雇用統計

米国12月の雇用者数は、予想を大幅に下回る結果となりました。
当初、雇用者数は40万人と予想されていましたが、前月の雇用者数19万9000人に留まる結果となった一方で、賃金水準は予想以上に上昇しました。
米国連邦準備委員会 (FRB) が金融政策を変更し、流動性の引き締めという決定を後押しする兆候が見られます。

株式市場

現在、米国連邦準備委員会 (FRB) が予想より早く景気刺激策を撤回するという表明に対して、投資家達はどの様に対処するべきか戸惑いを隠せず、市場は大幅なボラティリティーに直面しています。
パンデミックの影響により、一時株価を史上最高値にまで押し上げたものの、今後は縮小傾向へとトレンドが変化するものと想定されます。
本日、日本の株式市場は「成人の日」祝祭日に伴い閉場となりましたが、アジアの株式市場では、全体的に上昇傾向を示し、特に香港株式市場ではテクノロジー関連株が上昇傾向を示しました。
米国の先物市場も総じて上昇傾向を示しましたが、S&P500は、2016年以来最悪の年明けとなった様です。
欧州の先物市場は米国同様上昇傾向を示しています。

為替

月曜日の朝、アジアでは米ドル価格が上昇しました。
投資家達は、米国でのインフレデータや、想定される複数の連邦準備委員会 (FRB) 高官の登場により、今後利上げの可能性が高まると考えています。
金曜日に発表された雇用統計結果が、予想の40万人を大幅に下回る19万9千人だった事で米国ドルの反落を引き起こしました。投資家は、今週発表される消費者物価指数を含む米国でのインフレデータに着目しています。
米ドル価格は、英ポンドの価格に対して緩やかではあるもの高く買われる傾向を示しています。投資家達は、イングランド銀行(BOE)が連邦準備委員会 (FRB) に続いて利上げを実施する可能性があると予想しています。

石油

月曜日の朝、アジアでは原油価格が上昇傾向を示しました。しかしながら、急速に増加しているコロナウィルス亜種オミクロン株による感染者数増加は、燃料需要に対する懸念を引き起こしています。
カザフスタンとリビアでの供給中断による原油損失は、カザフスタンでの抗議活動に繋がり、リビアではパイプラインの保守作業が行われたものの、原油の生産量が減少する結果となりました。
一方で、OPEC+からの供給は、需要の増加を満たすのに十分では無いと考えられています。

今週の注目事項

月曜日
米アトランタ連銀総裁が経済見通しについて講演

火曜日
カンザスシティ&セントルイス連銀総裁、経済と金融政策について講演

水曜日
EIA原油在庫統計
中国PPI、CPI
米国消費者物価指数

木曜日
リッチモンド、フィラデルフィア、シカゴの各連銀総裁が経済や金融政策について講演

金曜日
韓国銀行政策決定
ニューヨーク連銀総裁の講演