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US Dollar Stronger

世界的インフレ・中国主要都市のロックダウン・激化するウクライナ戦争に伴い、ドル価格が高騰

米国連邦準備制度理事会(FRB)のタカ派的で強硬な姿勢に始まり、ロシアのウクライナ侵攻に伴う、各原材料となる商品において国際的物流が滞る事に対する懸念や混乱、コロナウィルス感染拡大に伴う中国主要都市でのロックダウンにより、今後さらに景気が減速する可能性が高まっているだけでなく、サプライチェーンの混乱がさらに激化することで、インフレリスクを煽られる事から、投資家心理は引き続き強い影響を受けています。

米国債

 

本日月曜日、インフレ並びに米国連邦準備制度理事会(FRB)の金融引き締めを巡る懸念が強まり、米国債、米国株式、米国株式先物は全般的に下落しました。

米国10年債利回りは2.77%に達し、12年ぶりに中国国債に対応する金利を上回りました。同時に、米国の実質利回りはプラスに転じようとしており、リスク資産への投資を妨げる可能性があります。

米国WTI原油、並びに英国ブレント原油

本日月曜日、原油価格は下落し、2週目となる下落を記録しました。

コロナウィルス感染拡大に伴う中国主要都市でのロックダウンを発端とする商品需要の減少や、国際エネルギー機関(IEA)と米国政府による過去最高量の原油と原油製品の戦略的備蓄の放出計画などが、黒い金と呼ばれる原油価格を押し下げる要因となっています。

外国為替取引

 

日本円は、米国債の利回りが上昇し、投資家達がドルへの投資を強化している事から、対米ドル価格で2週間連続安値となっています。

ユーロは、対米ドルで上昇しましたが、エマニュエル・マクロン大統領が第1回投票で民族主義者の対抗馬マリーヌ・ルペン氏に僅差で勝利したことを受け下落しました。

投資家達は、マリーヌ・ルペン氏が大統領になる事で、フランス自体がビジネスフレンドリーでは無くなり、ユーロに懐疑的になる可能性を懸念しています。

貴金属商品取引

 

本日月曜日、金価格はロシアのウクライナ侵攻において新たな懸念が次々と発生しているにも関わらず、国債利回りの上昇により米ドル価格が注目される形で相対的に金商品の魅力が低下した為、下落傾向となりました。

一方、自動車触媒の原料となるパラジウムは、取引時間序盤に2週間を超える高値を付けた後、ロシア産プラチナ及びパラジウムの精製品取引が、その最大取引拠点であるロンドンで停止されたことをきっかけとして、上昇幅を更に拡大しました。

ビットコイン並びにその他の仮想通貨

時価総額で最大の仮想通貨であるビットコインは、米国連邦準備制度理事会(FRB)の金融引き締め政策や金利上昇への懸念が高まり、様々な仮想通貨が全般的に下落した事が引き金となり、3月下旬以来の42,000ドルを割り込みました。

今週の注目事項:

 

ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレーなどの報告を皮切りに米国主要企業での決算時期が開始

 

月曜日
シカゴ連銀総裁講演
EU外相会談

火曜日
米国消費者物価指数
OPEC原油市場月報
米国連邦準備制度理事会(FRB)総裁講演
リッチモンド連銀総裁講演

水曜日
カナダ銀行金利決定
EIA原油在庫報告
ニュージーランド準備銀行金利決定
中国貿易、中期貸付枠

木曜日
欧州中央銀行(ECB)金利決定
韓国銀行政策決定
米国小売売上高
米新規失業保険申請件数
米国企業在庫
ミシガン大学消費者心理
クリーブランド連銀総裁講演
フィラデルフィア連銀総裁講演

金曜日
グッドフライデー休日に伴い、一部の株式・債券市場休場の可能性