今日、月曜日のアジア市場において、米ドル並びに米国債は下落となりました。
アジア株はまちまちな展開で、コロナウィルス感染拡大に伴う主要都市でのロックダウンが、世界最大の経済大国の一つである中国における経済成長とその見通しに対する懸念を呼び起こし、上値に圧力がかかる流れとなりました。
日本株はわずかに上昇しましたが、中国ハイテク株は、北京にて新たなコロナウィルス感染発生が報じられたため下落となりました。
ナスダック100並びにS&P500先物は、S&P500が7週連続で下落となり、2001年以来の急落の後に上昇しました。
投資家の関心
投資家の関心は、景気減速への懸念並びに米国における金利上昇と金融引き締め政策の見通しに集中しています。
同時に、ロシアによるウクライナ侵攻により、原材料として使用される商品価格は上昇し、中国でのコロナウィルス感染拡大に伴う主要都市のロックダウンにより、サプライチェーンは引き続き混乱を極めています。
これらの要因は、市場のボラティリティをさらに激化させる可能性があります。
北京のコロナウィルス感染者数が過去最多となったことで、感染者ゼロの厳格な方針を堅持している中国では、新たな都市ロックダウンの懸念が高まりました。
中国での都市ロックダウンは経済成長を抑制し、銀行が長期ローンの主要金利を引き下げる原因となりましたが、1年ローンにおけるプライムレートは変更されていません。
米国連邦準備制度(FRB)による次の動き
投資家は米国連邦準備制度(FRB)の次の動きを探っており、最新のFRB金利決定会議の議事録は、米国中央銀行の金融引き締め政策にスポットを当てることとなります。
一方、セントルイス連銀のブラード総裁は、物価上昇(インフレ)抑制を早めるために3.5%まで利上げを行うべきと発言しています。
為替市場の動き
本日月曜日、米ドルは強い売り圧力が継続しているため、約2ヶ月ぶりに週足でマイナスとなり、下落しました。
その他の市場では、週末の選挙で明確な勝利を収めた豪ドルが上昇しました。
また、ニュージーランドドル、ユーロ、円、安全資産であるスイスフランも上昇し、先週には人民元は2年以上ぶりの高値を記録しました。
英ポンドも、先週予想を上回る小売データの堅調さと、米連邦準備制度理事会(FRB)に比べ、世界の中央銀行は遅れをとらずと再評価され、上昇しました。
金の上昇並びに他の金属価格の動き
金価格は、本日月曜日の朝、アジアで高く取引され、1週間の高値以上に上昇しました。
貴金属は、米ドル安に支えられ上昇し、同時に銀、パラジウム、プラチナも上昇となりました。
原油価格は上昇
本日月曜日、原油価格は上昇しました。
「黒い金」と呼ばれる原油の上昇は、米国の燃料需要上昇、それに対して逼迫する供給、そして中国の金融ハブである上海が、成長減速の懸念を引き起こしたコロナウィルス感染拡大に伴う都市ロックダウンが解除予定であることから、米ドルが若干弱くなったことが要因となりました。
今週の注目事項:
月曜日
アトランタ連銀総裁の講演
カンザスシティ連銀総裁の講演
ECB理事会メンバー&BOE総裁のインフレに関する会談
火曜日
ユーロ圏 S&PグローバルPMI
米新築住宅販売件数
S&PグローバルPMI
水曜日
ニュージーランド準備銀行 金利決定
FOMC議事録
ECBによる金融安定化審査
木曜日
韓国銀行 金利決定
米GDP発表
米新規失業保険申請件数
金曜日
米コアPCE価格指数
米国個人所得・支出
米卸売在庫
ミシガン大学消費者心理