本日月曜日、中国にて新型コロナウィルス感染者数の減少が報告されたことを受け、アジアと米国の株価先物市場は上昇し、損失回復傾向を示してしている様に見受けられます。
中国は主要都市部でのロックダウンを緩和し、徐々に正常な状態に戻りつつあります。上海では2ヶ月に及ぶ都市閉鎖を経て、6月1日にロックダウン解除となる予定で、北京では昨日日曜日に一部のショッピングモール並びに公共交通機関の一部が再開されました。
世界の株式市場ニュース
アジア株式市場では、日本の日経平均(JP225)並びに香港のハンセン指数(HK50)が2%以上上昇しました。
ナスダック100は1%以上の上昇、S&P500先物も上昇し、反発が続く可能性が示されました。
S&P500は5月の下落から回復し、7週連続の下落基調に終止符を打ちました。
また、欧州市場も上昇となりました。
為替最新情報
中国の通貨である人民元は、中国国内の新型コロナウィルス感染者数が減少し、上海と北京での規制緩和のニュースを受けて上昇しました。
米ドルは他の主要通貨に対して3日連続で下落し、投資家心理の改善により安全資産の魅力が減少していることにより、5週間ぶりの安値まで近づきました。
また、米国連邦準備制度(FRB)が積極的な金融引き締め政策を行った後、6月と7月に金融引き締めを緩和する可能性を示唆した事も、相場を押し下げる一因となった可能性があります。
日本円も下落した一方、ユーロは欧州中央銀行(ECB)幹部が早ければ7月にも利上げを示唆する発言をした事から上昇しました。
米国非農業部門雇用者数
投資家は今週金曜日に発表される米国の非農業部門雇用者数(NFP)の発表を注視しています。
発表される数値は、物価上昇(インフレ)を抑制するために米国連邦準備制度(FRB)が次に行う引き締め政策について何らかの兆候となる可能性があります。
欧州市場ニュース
欧州では、本日、ドイツとスペインの消費者物価インフレ率データが発表される予定となっています。
火曜日には、ユーロ圏の最新インフレ速報値の発表が予定されており、エコノミストは、CPI(消費者物価指数)が4月の7.4%から7.7%に達し、再び記録を更新すると予想しています。
7.7%までの高い数値は、欧州中央銀行(ECB)による金融引き締め期待を強めることになります。
また、本日月曜日には、5月のユーロ圏企業・消費者景況感調査データが発表される予定となっています。
物価は上昇し続け、ウクライナ戦争の終わりが見えない中、このデータにより消費者信頼感の弱まりが明らかとなる事が予想されます。
本日の原油価格
本日月曜日、原油価格は急騰しました。
ウクライナに侵攻したロシアへの制裁を協議する2日間のEU諸国会議を前に、「黒い金」と呼ばれる原油は2ヶ月ぶりの高値付近で取引されており、ロシアの石油海上輸送の禁止が議題になると予想されています。
今週の注目事項:
月曜日
米国市場休場
火曜日
2日間のEU諸国会議
中国PMI
ユーロ圏消費者物価指数
水曜日
米国連邦準備制度(FRB)がバランスシートの縮小開始
米国連邦準備制度(FRB)のベージュブック報告書発表
ニューヨーク連銀総裁、セントルイス連銀総裁の講演
OPEC+オンライン会議
木曜日
クリーブランド連銀総裁が経済見通しについて講演
金曜日
米5月雇用統計(非農業部門雇用者数を含む)
国連食糧農業機関による月次食糧価格指数(FFPI)