米連邦準備制度理事会(FRB)による継続的且つ積極的な金融政策の見通し、苦境にある中国の不動産市場動向、電力供給の逼迫、並びに新型コロナウィルス感染症の再拡大に伴う移動規制は、本日、月曜日の主要マーケットの値動きに影響を及ぼしています。
その他の市場では、米ドルは上昇し、グローバル株式市場は下落となりました。
グローバル株式市場
米連邦準備制度理事会(FRB)高官による追加利上げを示唆する発言を受けて、6 月の安値を底に上昇した世界の株式は後退し始めています。
また、中国の工業地帯における停電など、世界的に厳しい経済情勢を投資家は憂慮しています。
米連邦準備制度理事会(FRB)討論会
米連邦準備制度理事会(FRB)の討論会は今週木曜日にワイオミング州ジャクソンホールで開催される予定ですが、金曜日に行われる年次世界中央銀行会議でのパウエルFRB議長の演説は、市場にとって重要な鍵となり、演説如何により投資家は、米連邦準備制度理事会(FRB)の次の動きの手がかりを探すこととなります。
中国経済ニュース
中国では月曜日、全国中央銀行が貸出基準金利を引き下げ、住宅ローン基準値を高めに引き下げました。
これは中国経済が、主要産業拠点である四川省の電力不足に加え、不動産危機、並びに新型コロナウィルス感染症の再拡大に伴う移動規制に見舞われているため、銀行は1年物および5年物のローン基準金利を引き下げることに繋がりました。
為替ニュース
米ドルが新高値を更新
米ドルは、本日月曜日、主要通貨に対して5週間ぶりの高値を更新しました。
多くの米連邦準備制度理事会(FRB)高官が積極的な金融引き締めの延長の可能性に言及しているため、投資家は世界最大の経済大国の通貨、米ドルに注目しています。
ユーロの下落
ロシアが、ノルドストリーム1パイプラインからのヨーロッパへのガス供給を今月末に3日間停止すると発表したことにより、この地域のエネルギー危機が激化し、ユーロ圏の通貨は5週間ぶりの安値まで下落となりました。
中国人民元が2年ぶりの安値を記録
中国の人民元は、中央銀行が主要貸付金利を引き下げたことにより、2年前の水準まで下落しました。
この措置は、新型コロナウィルス感染症の再拡大に伴う移動規制と、不動産危機によって打撃を受けた経済を救済することを目的とした金融緩和措置の一環となります。
金は、米ドルに対する安全資産としての魅力を失う
金価格は、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策に対する根強い不透明感から、月曜日、さらに下落となりました。
米国の金利は引き上げとなる可能性が高いため、ロシア・ウクライナ戦争が始まった時期には貴金属が注目されたにも関わらず、2022年中に米ドルが安全資産として金を追い越す形となりました。
原油は3日間の上昇の後、下落
今日、月曜日、原油価格は下落し、3日間の上昇に終止符を打ちました。
この下落は、米国の更なる利上げが世界経済を弱体化させ、燃料需要に打撃を与えるとの懸念と、ドル高が圧力となったことに起因しています。
また、中国の電力逼迫による燃料需要減少の懸念もあり、原油価格は下落となりました。
今週の注目事項:
火曜日
米新築住宅販売件数
S&PグローバルPMI
米連邦準備制度理事会(FRB)のニール・カシュカリ氏の講演
水曜日
米耐久財
米MBA住宅ローン申請件数
米住宅販売保留件数
木曜日
米国GDP
米新規失業保険申請件数
米連邦準備制度理事会(FRB)年次政策討論会
ECB 7月議事録
金曜日
ジャクソンホールでの米連邦準備制度理事会(FRB)議長講演
米国消費者所得
米国PCEデフレーター