中国の経済データは全体的に弱い結果を示す事となり、伴い原油価格が押下げとなりました。
アジア株式は動きが鈍く、米連邦準備制度理事会(FRB)当局が物価上昇(インフレ)を抑制するために金利をさらに引き上げる必要があることを示唆したため、米国株式先物は下落しました。
投資家は、突然損失を抱えることとなったショートポジションから手を引かざるを得ず、米ドルは特に円に対して継続して下落基調となっています。
中国経済データの鈍化
日曜日に発表された政府報告によると、7月、中国の製造業は縮小し、新築住宅価格並びに販売数も減少となりました。
この減少は、中国にて新型コロナウィルスの再流行への対抗措置として実施された都市ロックダウン並びに移動制限の影響を浮き彫りにしています。
原油価格の下落
中国並びに日本の7月製造業の数値が縮小となり、物価の高騰(インフレ)と金利上昇に伴う景気後退(リセッション)による需要の落ち込みを投資家が懸念したため、月曜日に原油価格は下落となりました。
同時に、今週水曜日には9月の生産量に関するOPEC+会議が予定されています。
利回りは逆転、米ドルは失速
先週、米国債の利回り逆転により、米ドルは1週間続落を記録しました。
米国のイールドカーブは依然として急反転しており、これは株式取引の内容よりも投資家側の悲観的な見方を示唆しています。
対円では最も大きな損失が記録されました。
欧州のエネルギー危機がユーロ圏の通貨に打撃となったため、米通貨はユーロに対して堅調となりました。
米連邦準備制度理事会(FRB)と、景気後退(リセッション)への懸念
景気後退(リセッション)のリスクに伴い、米連邦準備制度理事会(FRB)が物価高騰(インフレ)の対抗措置としてどの程度の急激な利上げを必要とするか、投資家の期待は冷え込んでいます。
このため、7月の株式並びに債券は反発となりました。
同時に、米連邦準備制度理事会(FRB)幹部は2%のインフレ目標達成へコミットすることを改めて表明し、利上げの継続を強調しています。
今週の注目事項:
今週全体の動き
エアー・ビーエヌビー、BP、HSBC、アリババ等、企業の決算発表が続く
月曜日
米国PMI
ユーロ圏PMI
グローバルPMI
米国建設支出
米ISM製造業
火曜日
オーストラリア準備銀行の金利決定
米JOLTS求人倍率
シカゴ連銀総裁講演
セントルイス連銀総裁講演
水曜日
OPEC+生産量会議
米工場受注
米耐久財
米ISMサービス
木曜日
日本銀行金利決定
米新規失業保険申請件数
米貿易
クリーブランド連銀総裁講演
金曜日
米民間非農業部門雇用者数(NFP)