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米国株式市場は、原油価格並びに金価格の上昇に伴い下げ基調にて開始の可能性

米国株並びに、米国株価指数 (S&P500・ナスダック)、EUROSTOXX50の先物価格は下落した一方、香港ではコロナウイルスの感染拡大防止規制が緩和された事を受け、香港株は急騰しました。

ロシアによるウクライナ侵攻は既に3週間を経過した今でも戦闘が激化しており、投資家達は和平交渉の行方並びに今後の戦況に対する変化を注視していますが、日本並びにトルコの外務大臣は、両者が「重要な」問題で合意に達する可能性があるとして停戦に期待を寄せていることを明らかにしています。

投資家達は、今週に償還期限を迎えるロシア国債の利払いを実施するかどうかを注視しています。今月中には、総額6億1,500万ドルの利払いを実施する必要があり、来月初旬4月4日にも、20億ドルの債券の償還期限を迎えます。

原油価格、再び上昇

米国ブレント原油は、1バレル110ドルを超えて上昇し、米辱WTI原油も108ドル程度まで上昇しています。

ロシアによるウクライナ侵攻を巡り、欧州連合政府 (EU) がロシアから原油やエネルギー製品の輸入を制限する可能性がある事で、原油価格の高騰に対してさらに追い打ちを掛けています。

貴金属

ウクライナ危機を背景に、又、米国連邦準備制度 (FRB) がより積極的にインフレを抑制する措置を実施する可能性がある事で、安全資産である金に対する需要は収束せず、継続して上昇しています。

パラジウムも合わせて上昇していますが、パラジウムは、自動車製造の触媒コンバーター製造に使用されており、最大の生産国であるロシアからの供給が途絶える恐れがある為、2022年3月7日に過去最高値を更新しました。

米国債の利回り曲線がフラット化

米国連邦準備制度 (FRB) は、過去40年間で最も高いインフレ率を抑制する措置として金利の引き上げを実施しました。さらに、投資家達は、米国連邦準備制度 (FRB)が、2022年末迄に目標金利を2%程度に引き上げると予想しています。

又、本日開催予定の、パウエル米国連邦準備制度議長の講演にも注目しています。

米国債におけるイールド曲線はここ数週間でフラット化しており、2年債と10年債のスプレッドはわずか21ベーシス・ポイントまでに縮小しています。

2020年初頭のパンデミック開始以来最も狭い水準に達しており、この債券市場での動向は、進行中の戦争と米国金利の上昇から生じるリスクに対する警戒感を示している可能性があります。

先週、日本銀行がゼロ金利政策を維持する事を発表し、国債利回りが上昇した事を受け、米ドルの対円相場は、2016年依頼の高水準を記録しました。(円安)

又、米ドルは他の主要な通貨に対して下落したものの、米国連邦準備制度 (FRB)が金融政策を引き締め傾向に転じると、米ドル価格は下落する傾向がある為、将来的に緩やかに収束して行くと思われます。

今週の注目事項:

月曜日
パウエルFRB議長・ボスティックアトランタ連銀総裁の講演

火曜日
ラガルド欧州中央銀行総裁、BISイノベーションサミットで講演

水曜日
ラガルド欧州中央銀行総裁、BISイノベーションサミットで講演
EIA原油在庫報告
ベイリー英中銀総裁&パウエルFRB議長がBISパネルに登壇
リシ・スナック英首相 “春の声明”

木曜日
NATO緊急首脳会議 (ブリュッセル)
ユーロ圏 マーキットPMI指数
米国新規失業保険申請件数
米国耐久財